ヤマゴボウ
うっかりミスってヤマゴボウを1ロット多く注文しててさ💦
レッスンの後にそれをバケツに入れて「あーあ」と、少し沈んだ気持ちで抱えて持ち帰っていたとき、足音なく歩み寄ってきた見知らぬ80代ぐらいのお母さんに背後から話しかけられて叫び声をあげちゃいました。
「足音しないからびっくりしちゃいました!すみません叫んじゃって」
という話を、スルーしたのか聞こえてないのか、そのお母さんは
「見たことないお花だいね!それ、なんていうお花?」
と私に聞きました。
「ヤマゴボウですよ。あまりこのへんのお花屋さんで見ないかもしれませんね😊」
と答えると
「へぇー!長ーく生きてるだけーが、そんな花見たことないやー」
「あなたお花屋さんなの?」と言いながら花と私をすごーく見るので、なんだか面白くて。
たくさんあるからいいかと
「お花の教室してるんですよ」といいながら少しヤマゴボウを分けて差し上げた。
その日お母さんは「ヤマゴボウ」がどうしても覚えられないみたいで、何度も聞き直して、最後には口の中で何度も復唱しながら誰にも話しかけられないようにして、一点を見つめて足早に帰っていった。
次の日、私の車を見かけると「お花のせんせーい」と遠くから呼んで手を振って駆け寄ってくる仕草を見せたから、車を停めて待ってみると「やい、あれ、あの花なんだったっかいや?」とまた聞いた。
それからの数日、私の車や姿を見るたび「あれ、もう一度教えて」と聞く。
何回かこんなやり取りをしてるから、次はメモして渡そうと思っていたら、自慢気に「あれ、やーと覚えたで♪」と言うから、良かった良かったと思ったらヤマブドウだと覚えていた。
「違うに、お母さん😅ゴボウ、ヤマゴボウだに。」
なかなかこの年代のお母さんと話すことがあまりないからちょっ楽しい😊
ヤマゴボウは覚えられないけど、私の顔は覚えてくれたことは、ちょっと嬉しい。
花をきっかけに地域の人とのこんなやりとり、これからも大事にしたいな。
これが、ヤマゴボウだよ。
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